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WordPressで高い評価を受けるページビルダープラグイン Elementorとは?

WordPressのプラグインであるElementorは、最も人気のあるページビルダーです。WordPressでホームページを作成したいという依頼があったら、必ず入れたいプラグインです。

Elementorでは、ライブエディターと呼ばれる、完成状態を可視化したインターフェイスに、パーツをドラッグ&ドロップして構築できます。これ自体は特に新しいものではないのですが、そのパーツの豊富さと、調整の自由度、使いやすい細かな機能で、高く評価されています。2016年にリリースされて以来、執筆時点で既に800万以上のウェブサイトがElementorを使って構築されています。

ピクセル単位で位置やスペースを調整できたり、スマホでみたときとPCで見たときの調整値の違いをそれぞれ別々に保存しておけたりなど、本当に気に入っている部分は、細かすぎて文章では伝えにくいのですが、いままでページビルダーでは難しいと思われていたことが可能になっているところに私は感動しました。

配置するウィジェットに対して様々の設定項目が用意されていてCSSも編集可能

機能が制限された無料版もあるのですが、機能の多くは、PROと呼ばれる有料版に含まれているので、本格的な運用をする場合は、有料版を選択することになると思われます。無料版ではベーシックウィジェットと呼ばれる30点の基本パーツが利用できます。PROではそれに加え拡張性の高い60点以上のパーツが利用可能になり、またECサイト構築のためのパーツやForm用のパーツも利用できます。

基本ウィジェット

PRO版は、買い切りではなく、1サイトあたり年額49ドルの費用がかかります。(複数サイト購入の場合は、1サイトあたりの費用はもう少し安くなります)1ヶ月あたり500円程度なので、他のクラウドサービスを利用する場合に比べこの価格は十分に安価です。

まずは、無料版で、使い勝手を試していただき、是非、細かい調整が可能なUIの良さを体験してください。長期的に使えそうなら、PROを購入すると良いでしょう。

白紙状態からの構築も可能ですが、Kitと呼ばれるテンプレートを利用することで開発スピードをあげることができます。Kitは、サイト全体をまとめたものWordPressのテーマに近いイメージでページやコンテンツまでをサイトに反映できます。完成形の状態からパーツを編集して、理想の形に近づけていきます。

Kitと呼ばれるテンプレート

便利が機能が多く、評判も良い、Elementorですが、万能ではありません。
ここからは、私の注意点を書いていきます。

Elementorには、日本語版がありません。開発に慣れている人であれば、英語でも躊躇なく使えると思いますが、普段、更新業務を担当する人が、苦手と感じる場合は、あまりお勧めできません。しかし、Elementorに相当するページビルダープラグインで日本語が利用できるものは、他にないため、ページビルダー系のWebサービスを検討するのが良いかもしれません。

また、ページビルダー全般に言えることなのですが、ひとつひとつのパーツが高機能になると、そのパーツのデザインに合わせていかないといけないデザイン上の制約が出てきます。パーツのデザインを無視したデザインは作りにくいので、デザインのイメージをあらかじめ考えておくことが難しくなります。これは、ある程度、妥協して、Elementorのポリシーに沿ったデザインにしないといけません。

私は、企業のウェブサイトは、企業内のスタッフが更新できるようになるべきだと考えていますので、多少デザインを犠牲にしてもビジュアルエディターは積極的に取り入れていくべきだと考えています。

Elementorには、ECサイトの構築に対応していたり、APIを使った拡張性の話など、まだ書ききれていない機能が豊富にありますので、また別の記事で、続編として、ご紹介させていただきたいと思います。